ケンカ

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私は首を振った。 『寝たけど、 目が覚めただけ』 そういうのも 眠れない内に入るなんて 私は知らなかった。 雄也くんは ちょっと笑った。 『台所行くの?』 『そうだよ』 雄也くんは 右で桶を持って 左手で私の右手を持って 廊下をゆっくりと 台所に向かって歩いた。 雄也くんが いつもと同じだから 私はホッとしていた。 だけど、なんとなく すっきりしない気もした。 私を見てない時の雄也くんが、 暗い顔をしている気がした。
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