2925人が本棚に入れています
本棚に追加
雄也くんは、
桶を持って
暗い食堂のドアを
ガシャっと開けた。
そのまま、
私がまだ行ったことがなかった、
台所の裏のドアを出た。
ドアの外には、
すぐ森になっていて、
その手前に、
ガスの機械とか
電気メーターとか
水のタンクとかがあって
微かに、ジーっていう
音がしていた。
台所の屋根が
森ぎりぎりまで張り出していて
雪はほとんどなかった。
雄也くんは、
桶を地面に置いて、
大きな水のタンクの
てっぺんの蓋を開けて
そこに、桶の中の雪を
背伸びして入れた。
最初のコメントを投稿しよう!