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雄也くんが
どんな気持ちでいるのか
私には
わかっていなかった。
雄也くんが
私がパパに暴力を振るわれて
ママに施設に連れて来られたことを
知っていたことも
知らなかった。
私がいつも笑っていても
本当は泣き方を
知らなかっただけなんだと
きっと雄也くんは
気付いていた。
和馬の言葉で
みんなが傷ついたその日、
どうしていいのか
雄也くんはきっと
わからなかっただろう。
和馬を傷つけることはできなくても
和馬を否定しなければ
弟の雅也、
恭平、
梨良、
そしてメイ…
みんなが傷つくと
雄也くんは
わかっていたにちがいない。
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