序章

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―西暦21XX ここは日本の大都市・新東京 とある漫画にある様な22世紀とはまた違う 目立った発展のない未来がここにある。 機械が世界の大半を埋め尽くす とか ローラーブレードで空を駆け巡る とか 過去や未来に自由に行き来出来る とか そんな昔話は現実にはなかった (…) 電車の中でそんな漫画を読みながら小さく溜め息を零す 朝のラッシュ時 常に満員御礼な車内では 座っていても身じろぎひとつ出来ない これが日常であり 僕にとって当たり前過ぎる日々 退屈で 何より刺激もない 平穏過ぎる日々 (――事件でも起きれば良いのに) そう考えるのも何百回目だろうか 「この人痴漢です!!」 そう言って手を上げる人 挙げられる中年 これも日常
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