0人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
惨劇
終業の鐘が鳴り響く
いつの間にか授業も終わり
ホームルームの時間に差し掛かる
(結局あれは夢だったのかな…)
僕は未だに今朝の出来事を考えていた
白い少女
その少女の発した言葉の意味
望んでいた非日常な出来事のはずなのに
どこか現実味がない
そんな錯覚が僕に疑問を思わせた
「なに難しい顔してんだよ」
自分の世界に浸っていた僕の頭を鞄で殴りつける
あまりの痛みに考えていた事も忘れ涙目でそいつを睨み付ける
そこに立っていたのは見知った顔
ボサボサの髪とダラしない服装
呆れた顔をして僕の顔を覗き込んでいた
「殴るなよ!」
ムキになって反撃するのが僕の癖だった
拳を相手の顔面に向けて突き出す
メリッ
嫌な音と共に見事左頬に命中した
最初のコメントを投稿しよう!