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今日は水曜日。
白石が通院する日だ。
完璧に練った計画を引っ提げて、私は国道筋の脇に敷かれた歩道を歩いていた。
20メートル先には、痛々しく左足をぶら下げて、スチール製の松葉杖を脇に挟んだ白石が歩いていた。
香澄は計画通り、中成で仕事に溢れた日雇い労働者を確保し、車を与えていた。
それすらも人を介しているので、五十嵐家と実行犯に接点はない。
たとえ、香澄までを突き止めたとしても、私まで届く事はない。
私はただ、白石を蔑むだけ。
二度も私の鼻を明かした白石に相応しい死を与える。
考えただけで身体中に恍惚の痺れが走った。
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