私の気持ち

6/7
122人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「みぃ、わかったのですよ」 「わかればよろしい」 圭一はそう言った。 学校も終わり放課後、私の件もあり部活は中止になった。 医務室には私以外誰もいない。レナと魅音は、学校が終わり次第帰ってしまった。沙都子と羽入は、夕飯の買い出し。 正直言って、圭一以外は皆帰ってしまった。 圭一はというと、教室で一人、今日出すべき宿題をやり忘れて居残りしている。 私は気分が良くなったので帰ろうと思い、圭一にあいさつしに行った。 「あ、いたのですよ」 そう言って圭一の近くに寄って行った。 「お、梨花ちゃんもう大丈夫なのか?」 圭一が聞いてきた。 「みぃ、ぜんぜん大丈夫なのですよ……これも圭一のおかげなのですよ」 そう言うと、圭一は照れたように頭を掻いて、 「そんなことないって、皆がしっかり看病したおかげだぜ」 そんなことを言った。 そして時計をみて、 「うお!?もうこんな時間か?梨花ちゃん、ちょっと待っててくれよな?すぐに準備するから。今日は俺が送っていくよ」 こんなことを言ってきた。圭一と一緒に帰れる、こんなに嬉しいことはあまりない。そして、私は決心する。 「圭一!!聞いて欲しいことがあるのです」 いきなり話かけたので、圭一はびっくりした。 今の圭一の顔、少し可愛かったかも……じゃなくて、言わなきゃ、私の想いを。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!