122人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
作者「ここから少しだけ圭一の視点で行きます」
正直言ってなんで梨花ちゃんが走ってその場から逃げたのかわからなかった。ただ、梨花ちゃんは泣いていた。何かいけないことを言った気がする。
俺は梨花ちゃんを追いかけた。
「お~い、圭ちゃん!!」
「はぅー、圭一く~ん」
走っていると、魅音とレナがいた。
「もしかして、圭ちゃん梨花ちゃんを追いかけてる?」
「梨花ちゃん泣いていたけど圭一くん、何かやったのかな?かな?」
「実は……」
そう言ってあのいきさつを話した。
そして、魅音とレナから平手打ちをダブルでくらった。
「圭ちゃん?いくらなんでもそれは酷すぎるよ」
「そうだよ圭一くん、女の子にとって圭一くんの言った言葉はとっても傷つくんだよ?」
二人はとても怒っていた。もちろん俺自身、なんで怒られているかわからなかった。
「ちょっと待って!?なんで二人は怒ってるんだよ?」
『なんでだって!!』
明らかに二人は怒っていた。正直言って怖かったけど、それでも聞いた。
「言ったでしょ?圭ちゃん、いくらなんでも自分に自信がないからって、それを理由に女の子の告白をことわるっていうのは本当に酷すぎること何だよ、わかってるの?」
そうか、わかった。なんで梨花ちゃんが、泣いて走って行ったのかが。
俺は最低だ、梨花ちゃんを傷つけてしまった。
「ありがとう魅音、レナ……その……俺、目が覚めた!!今から梨花ちゃんに謝ってくる。そして、ちゃんと伝えてくるよ……梨花ちゃんのこと、ずっと守りたいって!!」
「そのいきだよ、圭ちゃん!梨花ちゃんはお寺の方にいったよ」
「頑張って、圭一くん」
「おお!!じゃ、行ってくるぜ」
そう言って俺は走ってお寺の方へと向かった。
「……私たち、先をこされたね、レナ」
「うん……でも梨花ちゃんならいいかな、かな……」
「そうだね……しょうがない、圭ちゃんは梨花ちゃんに譲るか……あれ?……なんで泣いてるんだろ?」
「レナも、なんでか悲しいかな、かな?」
「さよならだね……私の初恋」
「うん、そうだね」
最初のコメントを投稿しよう!