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何分の沈黙か分からない
多分まだ1分も経ってないのだろう
だけど俺にとっては何時間も経っているような気分だ
それぐらい今の沈黙は重々しい
「わ…っ分かったよ……」
流石にこの重々しい空気に耐えきれなくなった俺は決断を出した
後少しの高校生活エンジョイしたかったと言う気持ちがある
だけどそれ以上にやはり母親を困らせたくないと言う気持ちの方が大きい訳で、
《嫌だ》
なんて言えなかった…
「本当にごめんね…、手続
きはお母さんがしとくから。じゃあ…仕事行ってくるね。それと、涼ちゃんもなるべく働いてほしいからもしよかったら…仕事探しといてね。」
俺の気持ちを知ってか知らずか
どちらにせよこれが俺の本心ではないと分かっていたのだろう
申し訳無い気持ちでいっぱいの言葉は俺の心に痛いほど伝わった
なんともいえないような複雑な顔をして出てった母親の顔が今でも頭に焼き付いている
そして俺は自分の気持ちを落ち着かせるために母親の後に続くように出ていった
、
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