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「ご、ごめん!その日は予定があって・・・・」
『え、そうなの?じゃあ13日か15日は・・・』
「本当にごめん!!それもダメなんだ!」
ああ・・・自分の声が震えてる・・・・
『・・・そっか。いきなり悪かったな。じゃあな。』
優しい直樹君が珍しく一方的に電話を切った。
直樹君が明らかに不機嫌なのは僕にもわかった。
僕はどうしたらいいのかわからなくて、泣いてしまった。
僕って本当にバカだよね・・・
ピアノの発表会だって事も伝えられなかったし・・・
その時、僕の部屋のドアを叩く音がした。
「克実、入るよ。」
入ってきたのは僕の姉、秀実。
「ね、姉さん・・・・?」
「ごめんね、立ち聞きする気はなかったんだけど・・・」
「き、聞こえてたの・・・!?」
「でも、予定があるって事しか聞いてないから。」
姉さんはドアに寄りかかりながら言った。
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