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「予定ってさ、ウィーンのことでしょ?」
「う、うん・・・」
「14日ってさ、ホワイトデーだよね。」
「うん・・・・」
「バレンタインの時、こっそりチョコ作ってたよね?」
「えっ!?」
皆が寝たのを見計らってから始めたのにどうして知ってるの!?
「朝ね、チョコの匂いがしたから私が換気しておいたの。」
「そ、そうなんだ・・・・ありがとう。」
「それにしても、克実も水臭いじゃない。」
「えっ?」
「好きな人が出来たら教えるって約束だったでしょ?」
確かにそういう約束をしてた。
僕はそれを忘れてた訳じゃない。
「ごめん・・・・」
「まあ、大体解るけどね。克実が男の子を好きでも全然構わないから。」
「えっ!?どうして・・・!」
「克実は知らないかもしれないけど、今は『桃園マリア』先生の『蒼い灯』が人気なの。」
「何、それ・・・?」
「14日が最終回のBLドラマよ。今や社会現象になってるんだから。」
「BLって・・・・?」
「ボーイズラブ、男の子同士の恋愛。」
「ど、どうしてそんなドラマが・・・?」
「人気だからでしょ?BLやGLを非難する時代は終わったと思うよ。」
姉さんは軽く笑い飛ばした。
「だから、私に相談してみなよ。」
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