バレンタイン企画「scherzando?」

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バレンタイン企画「scherzando?」 2月14日 俺は男子校に通う普通の高校生だ。 普通っていいよな。 特に波風立てるようなことはしないし、目立たない。 友達とも適当にバカやってればいいし。 俺の下駄箱に一つの小包。 はい? あ、バレンタインか。 誰かと間違うっておっちょこちょいなヤツがいるもんだな。 俺は宛名を見た。 『直樹くんへ』 ちょっと待て。 正しく俺の名前じゃないか。 ま、まあ、誰かのイタズラだろう。 俺は冗談でも恥ずかしいから鞄に入れた。 そしていつものように教室のドアを開ける。 「おはよ~。」 あれ?おかしいな。 いつもは騒がしいクラスがやけに静かだぞ? 俺はドアの側にいた友達に聞いてみた。 「なあ、今日はみんな静かじゃね?」 「戸丸、お前の机を見てみろよ。」 そう言われて自分の席を見た。 「なっ・・・!?」 そこにあるのは大量の小包。
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