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僕は目覚めた。
一瞬自分が今どこにいるか分からなかったが、白い天井であることと、ベッドにいること、何より頭に巻かれた包帯からここが保健室であることを悟った。
「あら!起きたのね!?頭の調子はどう?」
メガネを掛けた比較的若めの女性が近づいて来た。
「頭は相変わらず悪いみたいですけれど、まぁ、そこそこ元気ですよ。真理子先生。」
看護の先生である椎名 真理子(しいな まりこ)先生は僕らが一年生の時にこの高校に来た新任の先生だ。誰に対しても親切な性格や、モデルのような体つきから、生徒、先生問わず人気者だ。
「そう…それにしても格好良かったわね。」
「格好良かった?何が?」
真理子先生は少しいたずらっぽい微笑みを浮かべて言った。
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