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「おい!!授業始めるぞ!新城!席に着け!」
岡野が怒鳴る。
この岡野、よく言えば風格のある頭と身体を持ったおじさん。悪く言えばデブハゲオヤジである。
「ちっ…ハゲがっ…悪い!中やん!また後でな!!」
新城は席へ戻って行った。
高校生活は短いなんていう奴がいる。部活動に、勉強に、恋愛に、確かにそれだけやっていれば、高校三年間は充実した時間になるに違いない。
でも、もし充実した時間を作るすべを持たなかったら?
そう…そこには、ただ漠然とした寂しさと虚しさが残るだけ。
ただ1つの光だった東風 瑞希…
でも、それは叶わぬ恋…
窓の外では、静かに雲が漂っていた。
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