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「馨さん、ちょっとキッチン借りますね」 「うん、いいわよ」 亜紀さんに頼まれた悠李スペシャルを作るため、キッチンの使用許可を馨さんに願い出る 承諾してくれたものの、馨さんの表情が晴れない いつもの柔らかな微笑みではなく、どこか憂いを帯びた……そんな表情 「馨さん?どこか具合でも悪いんですか?」 「ううんっ、大丈夫だから、早く作ってきて?お客様をあまりお待たせしちゃダメよ」 そう言って馨さんは俺から離れ、新しく来た客の注文を取りに行ってしまった そんな馨さんの様子が気になったが、まずは亜紀さんの注文を消化するためキッチンへと向かう この時馨さんが、どんな気持ちでいたかなんて知らずに……
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