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「ミヤ君、オレ達は守護聖獣だ。たからこそ主を危険に晒すわけにはいかないんだよ。」
「そうだよ、それがたとえ仲間だとしても危険だと思われる者は…」
「一緒だもん!朱里も同じ気持ちッ「ミヤ待て!」」
朱里に抱き付く雅輝に言い聞かせるように銀治と瑠璃が話すが、雅輝は首を横に振ってますます朱里にしがみついた。
そして一般人が知らない筈の朱里の名を口にした事に驚いた龍也は朱里にしがみつく雅輝を無理矢理引き剥がした。
「ミヤは紅を信じるか?」
「うん。信じるよ。…朱里はボクを裏切らない。」
「………ミヤ、君?」
「ミヤ、お前が信じるなら、俺も紅を信じる。」
「…オレも、紅を信じる。」
「ぼ、僕も信じる!つか、ミヤ君から気が溢れてるけどヤバくない?」
雅輝からは微かにだが気が溢れ出ているが、その気はまさしく自分達が探していた主の気配だった。
それを嬉しく思う反面、自分達以外の者に気付かれはしないかと焦る。
「蒼、それ何?」
「新しい封印具。」
ポケットから無造作に出した物を龍也は雅輝の首にかけ、耳に付け手首と指にはめた。
すると溢れていた気がピタリと収まり雅輝はそのまま気を失った。
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