救われない人の為に私は

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「いいだろう?」 「ダメよ、読者が身構えて見てるじゃない…」 「そーいうもんだろう、コレ?」 「いや…」 「もうそのつもりで読んでるんだぜ」 「だけど…」 「期待を裏切るの?」 「だって…」 「孤独なんだぜ、読者さんはきっと」 「…」 「もう処理を俺らに頼むしかないんだ」 「可哀相…」 「そう、ある意味では可哀相だ。けどある意味では強く生きる為にこう身構えてるんだ」 「…救ってあげたい」 「そうだ。俺達がなんとかしてあげなくちゃ、どこで暴走するか分からないからな。ここで発散してもらった方がいいんだ、わかったかい?」 「…わかった」 「作者です。僕もまぜて下さい」 「お前はくるな、駄目」 「ドーテイのくせに」 「…」 「帰っていったな」 「あの人も可哀相だね」 「こんなこと書いてるからな」 「救いようがないよね」 「でも、読者はあんな作者とは違う」 「そうよね」 「それじゃあ気を取り直して、せえの」 「アア~ン」
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