第一話

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次の日の朝。 キュッ キュッキュッ バイトの情報誌にペンを走らせ気になる所に丸をつけていく。 「…んー、夜だとどこも勤務時間長ぇな」 時給が高いので出来れば長く働きたいが、学生の身でそれは辛いだろう。 「悩むなこれ……。って、もうこんな時間かよ!?やべぇ遅刻する!」 慌てて支度をし、おんぼろアパートから飛び出していった。 (密かに皆勤賞狙ってんだよな) そのためには何としても間に合わなければ。 更に走るスピードを上げ近道であるいつもの細い裏道を通った時、 何人かの男が道を塞がせていた。 (おっ、俺だけの秘密通路だと思ってたけど使ってる奴いたのか) とりあえず退いて貰おうと声を掛ける。 「なぁ、ちょっと退いてくれ…──」 .
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