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「えっと、どこまで話したんだっけ?」
柚季が首をかしげた。
ユチョンはクスリと笑って、柚季に耳打ちする。
「ジェジュンが今混乱してるから、柚季は今は話さないで?」
「うん。わかった」
ひとまず、『愛しき宇宙人』を椅子へ座らせて、ユチョンはまだうな垂れているジェジュンに近づく。
「ジェジュン。あのね、柚季はまったく悪気はないんだよ。きっと、ジェジュンが好きになった柚季も本当の柚季なんだ。きっと自由奔放なところが良かったんだろ?」
「…んー、もうこうなると何が理由で好きなったかなんて吹っ飛んじゃったけど…そうかも…」
「だったら、柚季とはうまくやってけると思うよ」
「?・・・ユチョンはそれで良いわけ?たとえば、俺と柚季がその…」
「KISSとかセクシャルな関係とか、そうゆうこと?」
「そう、直球に言われると恥ずかしくなるけど、平気なわけ?」
「平気じゃないけど…ジェジュンが相手ならいいかな」
「おかしいって、それって」
「うん。俺もおかしいって思うよ。でもね、柚季と付き合うってそうゆうことの積み重ねなんだよね」
「俺…耐えられるかな」
「さぁ。リタイヤはいつでもいいと思うよ。それは俺にも言えるけど」
「変だよ、やっぱり」
「あ、それ言っちゃだめ」
「え?」
「あたし変だもん」
柚季が一言吐いてそっぽを向いた。
普段は自らを「変」と括るのに、改めて他人に「変」だと言われるとすねる柚季。
確かに「変」なのかもしれない。
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