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「ジェジュンの唇はユチョンと違うね」
これはまた、普通なら苛立ちを覚える台詞なのだが柚季が言うとなぜか普通に聞こえる。
「ユチョンは唇厚いから」
「あー、軽く悪口言ってるー(笑)でも、そうかも」
「(笑)否定しないんだ」
「でも、どっちもおいしい」
「おいし…かなり、際どい表現するなぁ、柚季」
「そう?」
「そう(笑)」
ユチョンは柚季と確か2年は付き合ってるよな…柚季はこれぐらいじゃ済まないんだろうな…
ただ、その笑顔に引かれた俺とは違う時間をユチョンは過ごしてきたわけだ…。
なんていうか…ご苦労様、ユチョン…
「ねぇ、ジェジュンはあたしの何が好きなの?」
「え?あぁ…笑った顔かな…」
「笑顔かぁ。あたし、そんなに魅力的?」
「自分で言う?」
「だって、自分じゃわからないでしょ?魅力があるとか、女性的とか、可愛いとか、綺麗とか・・・数えだしたらきりないけど、とにかくあたしは客観的に自分が見れないの。だから毎日が不安なんだよ」
「不安?」
「ユチョンはね、あたしが思っているのがあたしだって言うけど…それじゃ不安なんだよ」
自分が思っている自分が自分
そうであって、そうじゃないような…たしかに曖昧に感じる答え方だなとジェジュンは思った。
「じゃ、俺は具体的に柚季の良いところ言ってあげるよ」
「ほんと!?ありがとうジェジュン」
そうだよ・・・その屈託のない笑顔・・・罪だよ、柚季。
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