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何がいいのか?
確かに別れたわけじゃないし、今でも心は柚季でいっぱいだ。
ジェジュンの姿を見ると、多少心が痛い。
でも、ユチョンには説明の付かない自信があった。
いつか柚季が言った「あたしを好きになるよ」を言ったときのように、説明の付かない自信が。
メールを一通り終わったのかジェジュンがソファーに座っていたユチョンの隣に腰を下ろした。
「お前さー」
話しかけられ、そちらを向くとジェジュンはため息を付いた。
「どんだけ、柚季の事曖昧にしてたの?」
「曖昧?なにそれ」
「柚季は褒めて欲しかったんだよ。自信がないからいつも自分を褒めて欲しい。なんで、しないの?好きなんでしょ?」
「…あぁ、言わなくても良いと思ってたし」
「なんで?」
「柚季は、柚季だし。俺が好きなことは伝えてるし、それ以上何をどうするのさ。言葉が全部じゃないじゃないと思うし、褒めたとしてもすぐに不安になるんだよ?」
「意外と冷たいんだな、ユチョン」
「そうかな。でも、好きだよ俺は、柚季が」
「じゃ、毎日でも好きって言ってやればいいじゃん!」
「無理だって、いくら好きで
も。それは過保護だよ」
「お前なー!」
2人の会話を近くで聞いていたジュンスの頭は混乱していた。
なぜ、ジェジュンが柚季の事をユチョンに説教しているのか・・・実際には説教でないにしろ、ジュンスにはそう見えた。
「ねぇ」
「あ?」
半分切れ気味のジェジュンに振り向かれ、若干戸惑うジュンス。
「なんでさ、ジェジュンが柚季ちゃんの事ユチョンに説教してんの?」
「説教?そう見えた?」
「うん、見えた」
「俺が柚季と付き合ってるからだよ」
ジェジュンの言葉の意味がつかめないジュンス。
混乱のその表情がおかしくて、ユチョンは笑っている。
笑い事じゃないとばかりに、ユチョンの肩を叩くジュンス。
「ごめーん」と笑いながら答えている姿がまたジェジュンの気を逆撫でした。
「このままだと、俺勝っちゃうよ?いいのかよ、ユチョン」
「…それはこまるけど…今は柚季に任せるしかないんだよ。それにこれってば勝負じゃないじゃん、ジェジュン」
「なんだか、その言い方腹立つな」
「ごめん。でも、そうとしか言えない」
「2人ともなんなんだよ!?柚季ちゃんはいったいどっちの彼女な訳?」
2人「俺のだよ」
益々頭を抱えるジュンスは、助けを求め年長者の下へ。
もちろん、ユノのところである。
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