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「すいません!」
会って早々、『このは』と呼ばれる柚季の妹はジェジュンに頭を下げた。
「いや、あの・・・」
「このはー、ご飯ーお腹すいたー」
おいおい、さっき俺と一緒にデイナー食べたろと突っ込みを入れたかったが、ふかぶかと依然頭を下げているこのはにジェジュンはどうしたものかと困っていた。
「このは、ジェジュンは入れないじゃん。それに困ってるって」
そういって、柚希はそそくさと部屋へ駆け込んだ。
たしかに、玄関先でこのまま棒立ちしているのもどうかと思う。
ジェジュンはキョロキョロと周りを見回した。
もちろん、自己防衛。
「え?あっごめんなさい!!」
2人姉妹では住むには余りある広さの室内に呆然とするジェジュン。
「無駄に広いんだよ、うち」
柚季が言い放った一言に、心が読めるのかと?戸惑っていると、このはがお茶を入れてくれたので、ダイニングにある椅子に腰掛けた。
「自己紹介がまだでしたね、私三木 言葉(みつき ことのは)といいます。よろしくお願いします。」
「ことのは…さん?柚季は『このは』って」
「あぁ、姉は何でも面倒だって略すんですよ。だから、私の名前も『ことのは』じゃくて『このは』って呼ぶんです」
「はぁ…」
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