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宿舎へ戻り、ジェジュンは真っ先にユチョンの元へ向かった。
「ユチョン!!」
勢いよく開いたドアに驚いたユチョンは座っていた椅子から落ちかけた。
「あ?なんだよ、大声で」
「こと、こと・・・」
息切れと、さっきまでの出来事がごちゃ混ぜな状態では言葉は口をついて出てこない…まさしくそんな状態のジェジュンに不思議顔のユチョン。
しかし、宿舎に遊びにきていた柚季をジェジュンが送っていくと行くと言って出て行った事を考えると、ユチョンには大方の察しがついた。
「あぁ、さてはこのはちゃんに会ったんだろ?」
「知ってたのかよ!?」
素っ頓狂なジェジュンの声に笑いながらこたえるユチョン。
「うん」
「知ってて、黙ってたのかよ?」
「言う必要は?このはちゃんの事知ってたら、柚季の事諦めた訳?」
「そ、それは…」
「違うでしょ?だから、黙ってた」
それから、ユチョンは訳の分からないジェジュンに順をおって話すこととした。
まずは「言葉」が東方神起のファンで、特にジェジュンのファンであった事。
その時、「柚季」にはユチョンによく似た彼氏がいてうまく言ってなかった事。
「柚季」がしばらくして、そのユチョン似の彼氏と別れた時、たまたま受けた採用試験に受かり東方神起のサポーターになった事。
そして、告白されたユチョンと「柚季」が付き合う事になり、「柚季」は今度は「言葉」の彼氏を作ってあげたいと思っていたところに、ジェジュンから告白された事。
「ちょっとまて、じゃあ、柚季は俺をこのはちゃんの彼氏にするつもりだったのか?」
「柚季の事だから、そうとも考えられるけど…その前にジェジュンから告られたからねぇ」
「…俺、このはちゃんに会っちゃったよ?どんすんだよ…」
「はー。柚季も何でわざわざ連れて行ったんだろ…自慢…違うよなぁ…そこは、俺にもわからない。なにせ、相手は柚季だしね」
「はー・・・たのむよ・・・」
「だから、言ったでしょ?大変だよって」
「あぁ…何も考えられない」
「同情するよ、ジェジュン」
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