想定の範囲外

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----某撮影所 『ジェジュンどうしてる?』 柚季からの久しぶりのメールはジェジュンの心配。 ユチョンは腕組みをしながら、その画面をじーっと眺めていた。 なんで、俺に聞くかな・・・ 「なにやっての?」 「あぁ、なんだジュンスか」 「なんだってなんだよ!」 「今、俺は忙しいのわかる?」 「何が忙しいだよ!さっきから 携帯じーっと見つめてさ」 俺にとっては一大事なわけ…言ってもわからないだろうな 「うるさいよ、ジュンス」 「な!」 「ジュンス、撮影順番ですよ」 「チャンミン、ユチョンがいじめる」 「どうせ、ユチョンの瞑想の邪魔でもしたんでしょ?ん?」 瞑想って…俺は修行僧かっての 「ほらほら、行ってジュンス!」 しぶしぶ楽屋から出て行くジュンスのジャブをすれ違い座間かわすチャンミン。 ユチョンはそれを笑いながら、携帯を持つ腕は下ろされることはない。 そこへ、メイクを終えたジェジュンが現れて、ようやくユチョンの腕は下ろされる。 その一連の動きを見逃していないものが1名。 「僕が心配する事でもナイでしょうがヒョン達、まだ続いてるんですか?三角関係」 ジェジュンは苦笑いをしていたが、ユチョンは表情一つ変えず黙っていた。 「なんだかさ、複雑化したというか…もともと複雑だったというか…ま、必ず決着はつける」 ジェジュンがユチョンを横目に見ると、ユチョンは寝た振りをしていた。 「決着つけるのは良いですが、ん?メンバー内で亀裂の入るような事はやめてくださいね」 「うるさいな!マンネには分からない大人の恋愛つーのがあんだよ!」 「わかりたくもありません」 「ほんっと、かわいくない!」 チャンミンがトイレに行った隙にジェジュンににじり寄るユチョン。 「あれからジェジュン、柚季にメールしてる?」 「してない」 かなり無愛想なジェジュンの返事に、多少ムッとするが…ここは我慢。 「…柚季心配してるよ?」 「誰を?俺を?ユチョンを?」 「…どっちがかわいくないんだか」 「うるさい!」 卑屈になるのはしょうがないよな…今度はため息を我慢。 「気にしてるの?このはちゃんの事」 「しないわけないだろ?俺のファンで、しかも…」 「姉の彼氏か…まぁ、辛いところだよね」 「ユチョン、お前ってひどいのな?」 「どう言われても良いよ。それもしょうがないと思うし。でもさ、俺だってこう見えて必死だって分かってる?」 「え?」 .
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