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「ジェジュン」
「ん?」
「大変だよ?柚季は」
「大変?」
「うん。いろんな意味で」
首をかしげるジェジュンを見て笑いたくなったのは、柚季を好きになったジェジュンへの同情か柚季をそれでも好きな自分への哀れみか・・・。
・・・いや、哀れみは違うな・・・などと一人心の中で自問自答する。
「柚季は、迷ってるって言ったよね?」
ロビーから場所をジェジュンの部屋に移し、話はまだ続いていた。
正直、ユチョンからしたらいつか柚季のことだからこんな事態が起きるのではないかと思っていたので取り乱すほどの動揺はない。
ただ、それを知らずに告白をしたジェジュンをどうしたものかと思っていた。
「うん。そう言ってた」
「俺にもチャンスはあるって事だよね?」
「そうゆう事になるね」
「・・・なんで、そんなに落ち着いてんのさ、ユチョン」
さぁ?
と、一言返してしまえば、自分が柚季に関心がないみたいで嫌だなとユチョンは思った。
しかし、内心は「さぁ?」という疑問符が一番合っている。
柚季の心変わりを心配する気持ちと、彼女の一過性の感情にジェジュンが振り回させるんじゃないかという友情先行の考え。
その、どちらとも付かないこの気持ちは説明が付かない。
さぁ?どっちだ?
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