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「答えは、柚季が出す事だと思う」
そうユチョンが言うと、ジェジュンはため息を一つ付いた。
「なんか、早くも負けた気がするのはなんでだろ?」
「なんでさ?」
「なんとなく」
うな垂れるジェジュンが一瞬ビクッとした。
どうやら、ポケットに入れていた携帯が震えだしたかららしい。
相手は・・・ちらちらとユチョンの顔を見るところから、柚季からだ。
もう、アクションとるかなぁ・・・。
柚季は思い立ったら動き出す。
そして、いつも失敗するのだと教えてくれた時の仕草が可愛かったな、などと回想にふけるユチョン。
「ちょ、ちょっと待ってね柚季」
やっぱり・・・とユチョンは思いつつ、なにやら焦っているジェジュンを不思議に思っているとジェジュンがこちらに向きなおした。
「ユチョン、柚季が俺と付き合うって・・・これってどうゆう意味だと思う?」
・・・ぁあ
ユチョンはジェジュンから渡された携帯から聞こえる柚季の声に驚く事もなくただ聞き流した。
これは、きっと柚季の混乱の結果だから。
そう思った。
『ユチョンが止めないから、あたしジェジュンと付き合う。でも、ユチョン?あたし、ユチョンと別れないよ』
だと、思ったよ。
ユチョンは、困惑気味のジェジュンにこれから起きる非常識な関係を説明するのをめんどうに感じつつも、自分が寛大でこれからいられるのか疑問に思っていた。
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