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「どうゆうことなんだろう、これって」
ジェジュンの疑問はあくまで柚季に向けられていたので、ユチョンはあえて口をつぐむ。
「うーんとね、ユチョンが好きなあたしがジェジュンを好きになるにはどうすればいいかと考えた結果、2人と付き合う事にしたの」
「はっ!?意味がわかんない!!」
そりゃそうだろう。
それが普通の考え方だ。
と、ユチョンは横目で2人の姿を見ながら思う。
「ユチョン!これって?俺、どうすればいいんだよ!っていうか、黙ってんなよ!」
「いや、別にありえた話だから黙ってただけ」
「は!?ありえる話?これが?」
「ジェジュンもおかしくない?」
柚季がジェジュンの視界に入りユチョンをさえぎった。
彼女なりの保護反応。
「あたしがユチョンの彼女だってわかってたのに、告白したわけでしょ?当然、あたしが2人のどちらかを選ばなきゃいけない状況になる事も想像してたでしょ?あたしは選ぶのを選択しなかったそれだけの事だよ」
「選ぶ事を選択しなかったって…それって始めから二股掛けますよって言ってるってこと?」
「二股なんて二流のドラマじゃあるまいし。2人とも好き。それじゃ駄目なわけ?」
意味がわからないジェジュンはとうとう言葉を失った。
ユチョンはやはり口をつぐんだまま、柚季の後姿を眺めていた。
この小さな『宇宙人』は2人の友情に土足で入ってきたにも関わらず、かなり礼儀正しく自論を述べている。
それが当たり前だと、正論だと。
ユチョンはそんな柚季が可笑しくて少し笑っていると、ジェジュンに睨まれたので視線を足元に落とした。
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