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「…もうしばらく和とは会えなくなるのかぁ…」
タクシー乗り場までの歩き道、不意に君は下をむきながらつぶやいた。
「…美夕。」
君のやり合いのない言葉に僕は君を見た。
君の表情が曇って、僕は君を安心させたかった。
「…大丈夫だよ!!美夕!!離れても俺は、美夕だけを見てる。」
僕は明るい声で言った。
「…和。」
その声に美夕は僕を見上げた。
「…俺は美夕を迎えに行くためにここで勉強するんだ。美夕を追い越すために…!!」
「…だから。ここを卒業したら迎えに行くから。」
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