冷たくすんなよ。

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ピッピッと番号を押すと、顎と肩に子機を挟んで両手を空けると、器用に服を着始めた。 腕の筋肉がすごい。 ……芸能人て、ナヨナヨしてるイメージがあったけど、意外にマッチョ君なんだ。 なんとなく見とれてしまい、ハッと我に返る。 「あ、マネージャー? 。すんません、ちょっと携帯持ってなくて。 うーん、まあイメージは掴めました。…ええ、はい。…あ~でも合コンてそんな楽しいものでもなかったかな……はい、ちょっと事情があって今友達の家なんで、迎えに来てほしいんですけど。 あ~はい…うん…ああ、それは大丈夫です。 はい、どーも」 ピ、と切るボタンを押して、「ん、ありがと」と子機を返された。 「今の、なに…? なんか合コンのこと調べてるの?」 聞くつもりはなかったが、狭いハイツの中にいたらイヤでも耳に入ってきた。 「うん、今度のドラマにそんなシーンがあるから。 香織ちゃんが合流する前に、たまたまあのお店に集まってた香織ちゃんのお友達にマネージャーが頼んだんだ」
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