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「こんなとこで、そんなシケたツラして、ウーロン茶飲んでジッと座っているのが、楽しくて仕方ないってゆーんなら、いいけど」
男は手にしていたビールをクイッと飲み干すと、
この座の話題を独り占めしているアイドル並みに可愛らしい女の子に近寄って行った。
チラリともこちらを見ようともしない。
今の会話は一切無かったような、男の態度にちょっとムカついたが、これくらいいつものことだ。
ウーロン茶を飲む。
ぬるい。
まずい。
新しいウーロン茶でも頼もうかと店員を目で探す。
「あの、すいません…」
1人、目の前を通る店員を見つけて声をかける。
が、素通り。
「こっち、すいません!」
また素通り。
……ま、いっか。
別に飲みたいわけじゃないし。
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