オレの正体知っちゃったな?

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あきらめて、座り直す。 ……なんか手持ち無沙汰。 唯一、この場にいることを主張するウーロン茶も無くなり、ほんとに何のために来たんだか分からない。 ……ま、人数合わせだから。 ぼんやりとあたりを見回して、テーブルに片肘をつき、欠伸をした。 「ウーロン茶ひとつ!!」 その時、離れた所からよく通る声が響いた。 見ると、さっきの男がこっっちを向いてニヤリと笑っている。 「?」 目が合ったが特に反応する必要もないので、すぐ視線をはずす。 すると後ろから手が伸びてきて、ドンっとグラスが置かれた。 ウーロン茶。 「は………」 これ、あの男が頼んだんじゃないの? 「あ、これ、そっちのじゃ」 「あー飲んじゃっていいよ。ウーロンハイと間違えたから」 男はサラリとそう言うと、他の店員に改めてウーロンハイを注文した。
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