恋愛する暇ねえんだよ

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がっしりした肩幅で、コイツは着やせするタイプなんだと分かる。 腕の筋肉がすごい。 胸板が、すごい。 私は今、人気若手俳優を独り占めしてます。 これって、いいのか? 一般人と、芸能人が。 これも演技の練習? そう? そうなの? 私の肌に髪をサラサラと這わせながら、彼はきれいな目を伏せて。 濡れた瞳が、セクシーで、もうそれだけでゾクゾクする。 「こら。ぼんやりすんな」 低い声が、肌を通して響いてきた。 「やは……しゃべんないでよ」 「なんで?」 「なんか、ムード無いし」 私の言葉に、佐々木拓海はフフッと笑った。 「香織ちゃんて以外と、普通なんだね、地味な外見とのギャップがすげえ」 「そお…?でも普通だよ」
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