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この5人が再会するのは、創立80周年、学年合同 同窓会でだった。
そろそろ、二次会へと今までいた会場から人が出始める。道路を隔てた会場の目の前は、そう広く無い公園があり、そこのベンチに早めに出てきたであろう相田 翔が深々と背を、もたれ掛かかせていた。
頭を上に向けると、そこには、真ん丸な、でかい朱い何とも言いようのない月が出ていて、気持ちいい涼い風が頬を撫でてきた。
すると、道路側の方から男女の大きな声が『ショー! ショーじゃないかー?』目を向けた先に、高校生の頃と変わりない顔が笑いながら、自分の方へ走りよって来る。
それは、伊藤 雄人、何時もの呼び名が、ユウトに桜井 由美、ユーミンであるが桜井のネーミングは、カラオケで仲間の皆の前でユーミンの曲を歌い、点数が高得点だったからだけで、その名になった。ただそれだけだ。
『久しぶりー』と、ユーミンが肩にポンと手を置いた。『早めに会場を出たんだねえ。』
『アァ、そうなんだ。』 『ショー、元気だったかぁ。』ユウトが笑いながら言う。『そういえば、会場にワッちんと、ヒーコが一緒にいたぞ、あの2人大学同じだからなぁー』
俺は2日前に会っているんだがなぁ、まぁ、そんな事は言わなくても言い事だと、思った。
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