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「んー…私は浅見孝史。医者だよ。そしてここは病院だ。君の名前を教えてくれるかな?」
『私は……』
―あれ何だっけ…名前…
「どうした…?大丈夫か?」
『名前…わかりません…』
「…そ、そうか……えっと…家族とか友人とか彼氏は…?」
『………家族…友人…彼氏…』
―誰だっけ?いたっけ…
「覚えてないか…?」
『……わかりません…』
「そ…か…」
『すいません…』
「いやっ、大丈夫だ。」
そういって笑ってくれた。
私はどんな顔をしたらいいかわからなくて俯いた。
「原因不明の記憶喪失か…」
『………』
―記憶喪失…?私が…?
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