異変、異例にて異形な邂逅

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 俺、山田太郎は名前の通りの普通な高校二年生だ。    もはや、この名前の方が珍しいであろう名前であるが普通だ。    普通に近所で中間な高校に通い。    平坦で平凡な平民の山田家を家族を持ち。    安全で安心、安穏とした人生を送っている。    顔も特徴が無いのが特徴とか言われ続け。    もう、それの方が難しいだろ!とツッコまれる偉業である全教科ピッタリ平均点を毎回起こしている。    もはや、俺の普通さは自他共に認める異常だ。    そんな、俺がだ……    猫に話しかけられてしまった。    何、その日に限って、変なことをした訳ではない。    朝は日課となっているテレ朝の青い鳥がマスコットキャラのニュースを見ながら朝飯を食べて、占いで自分の運勢が最下位で少し落ち込みながら家を出た。    学校は近くなので登校は徒歩。    そうして、歩いていたら、塀の上でゆったりと寝ていた黒猫が話しかけてきた。    いや、本人(?)は話しかけたわけではないのかもしれない。    けど、猫の鳴き声が俺には日本語に変換されて聞こえた。    ついに、俺は普通から外れ、おかしくなったらしい。    知り合いのおっさんに良い医者を紹介してもらうか。おもに精神とか頭の。 「うにゃ?お兄さん、もしかして、私の言葉が分かってしまっていますか?」    一言目と同じ、同い年ぐらいの少女の声でまた猫が言う。    いえいえ、分かってませんよ。    俺は何も見てないし、聞いてません。    そう自分に言い聞かせて、歩き出す。    しかし、俺に興味を持ったらしい猫は塀の上を俺の速度に合わせて付いてくる。 「今更、急に顔を逸らして、歩き出しても意味ないですよ」    でしょうね。    そんな事は分かってます。    しかし、君に意味なくても周りに生徒からみれば今の俺はまだ普通に見えているだろう。 「猫の声が分かるなんて、おかしな人ですね。普通じゃないです」    だんまりを決め込んでいるつもりだったが、その言葉は聞き捨ておけねえな。
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