第三章

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「つーばき」 「うわっ!?」 いきなり漣が顔を覗き込んできたせいですっとんきょうな声をあげる な、なんだ?いきなり 「ここシワ寄ってるよ」 眉間を指差され、考えごとを顔に出してしまっていることに気づく あわててそのシワを伸ばす 「考えごと?」 「ん?ん、まあ」 曖昧な返事をして笑う 「俺とやるの、嫌?」 やるのってアイドルのこと? 心配そうに上目使いをしてくるもんだから、慌てて頭をブンブン振る 「嫌じゃないよ! 嫌じゃ、ないけど…」 「何が心配?」 やっぱり漣には分かっちゃうんだ それが少しばかり不満だけど… 「すごい不安じゃんか… 今までテレビとか見るの専門だったワケだし しかもあの"Ren"と一緒ってプレッシャーハンパないんだぞ」 まあ大人気モデルのRenさんは緊張なんてもんは、無縁なのかもしれませんがね~ っていう嫌みは、心の中に留めて置くけども .
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