第三章

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山代さんによれば 俺にはどうしても漣と一緒にアイドルをやらせたい でもいきなり言っても俺はきっと断るだろう 漣に俺を観察させて、対俺のマニュアルを作ってみた そしたらやっぱし大成功! ってことらしい… すっげー簡単で分かりやすいが 上手くはめられたようでムカつく 「ってことで明日からよろしくね、Tubaki」 白く細い手を差し出される 握手を求めてるんだろう 誰がやるかぁー! なんて言って手を振り払えたらいいんだけど、俺はそんな勇気持ち合わせてございません それに… チラッと漣を見る 「っ!!」 漣もこっちを見ていたせいでガッツリ視線がぶつかる 恥ずかしくなって目を反らした 漣が俺とならテレビに出るって言ってくれたのが、嬉しいのもまた事実なワケで 漣が喜んでくれるなら まあ、嫌々だけど、やってやらなくもないかなーっなんて思ったり思わなかったり… そんなこんなで…… 「よろしくお願いします、社長」 力強くその手を 握り返した―――――― .
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