第一章 ~天災~

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それに気付いた途端に腰を鋭い痛みが襲ってくる。 かなり悪い打ち方をしたのか、しばらく立ち上がれずに腰をさする。 「いててて……あ、」 時計を見ると、時間は朝7時50分。 そろそろ登校しなければならない時間だ。 俺は急いで身支度を整える。 制服に着替え、筆記用具に教科書やノート類、財布とケータイを入れた鞄を持ち、家を出た。 いつものように家の前の坂道を自転車で駆け下り、立ち漕ぎで学校にむかった。 学校へは自転車で飛ばせば20分ほどの道のりだ。 「赤信号で止まってる余裕はないな…」 俺は近道を選択する事にした。 そう思い、いつも真っ直ぐ通っていく大通りの途中にある横路にはいる。 ウチの学校は街の中で一際高い山の上にある。 通常の道で登校すると学校の正面側まで山を迂回するので時間がかかるのだ。 比べてこの近道を使えば学校の裏手側から山を登る事になる。 未舗装の砂地の坂道が続くので少し疲れるが、山を回り込まずに済む分早く着く。 時間は8時20分頃。 「ゼェ…ゼェ…」 俺は息を切らしながら山の中の近道を登っていた。 もう少しで学校に着く。遅刻は免れそうだ。 学校の裏門が見えてくる。 その時だった。
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