出会い

8/9
前へ
/694ページ
次へ
「子供扱いしてるの?」   「飴は嫌な事、気持ちも一緒に飲み込むんだ! だから食べて嫌な事忘れろよ」   私はなんだか拍子抜けした。 まるでおばあちゃんみたいな事言いだすんだもん。   「あははっなら貰っておくね」   私は笑顔で飴を受け取った。   「でもあんまり話かけないでね? 雪村はいい人なんだろうけど噂されちゃうから…じゃあね」   私は雪村に言って学校を後にした。 春菜には雪村との事は何も言ってない。 言うと心配するし春菜にまでこれ以上嫌な噂が流れるの嫌だし…   「美紀、いいの?」   心配そうに春菜が私を見つめる。   「大丈夫、帰ろう春菜」   私は自分にも言い聞かせてた。 帰り道春菜と他愛もない話をしながら家に向かう。   春菜と別れ一人桜並木を歩く。 昼間は花見とか散歩している人で賑やかだ。   「帰ってお母さんと買い物いかなくちゃね」
/694ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3944人が本棚に入れています
本棚に追加