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泣きたいわけやない…
でも遥ちゃんの温かさを感じて自然にあふれてくるんや…
止めたいのに止まらへん。
「黒崎さんは温かいですね」
「…遥ちゃんが温かいだけ、やで」
「そうじゃありませんよ…
黒崎さんの心の温かさが私に伝わってるんです。
友達を責めず自分を責める優しいあなたの温もりが…」
おれはその言葉を聞いて余計涙が止まらんようになってしもうた。
……
おれはあれからしばらく涙を流し続けた。
遥ちゃんはそんなおれをずっと優しく抱きしめてくれた…
「遥ちゃんを元気付けるつもりやったのにおれが元気にしてもろたな…ごめん」
「黒崎さん?
『すいません』より『ありがとう』…ですよ?」
遥ちゃんはニコッと笑っておれに言った。
おれが言ってた事を逆に言われてしもうたな…
「そうやったな。
遥ちゃん、ほんまありがと」
おれは恥ずかしさのあまり苦笑いで言った。
でも…おれは心がスッキリしていた。
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