零と遥の恋物語

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キーンコーンカーンコーン…   放課後おれは慌ただしく帰る準備をしていた。 ライブに向けて少しでもギターに触れたい気持ちやったから。   「零っ! 6時にはライブハウスに行くからな! 遅れたらあかんぞ!」   「わぁってる! 何があっても絶対行くさかい心配は無用やで?」   おれは先輩に手をふりながら走って帰った。 初ライブで気合いが入ってるのもあるんやけど遥ちゃんがせっかく来てくれるんやしバシッと決めていかな格好悪いしやな。   ……   「よっしゃ!」   家での用意が終わっておれは気合いを入れた。 ステージ衣装も一番お気に入りを着て初デートに行く男みたいな心境を感じた。   まぁそれくらい緊張してるいうこっちゃな。   「今日のライブは新生BRIDGEのお披露目や! 今日来た客におれらの魂ぶつけたろうやないか!」   先輩がメンバーみんなに気合いを入れておれはらは拳をあげた。 今日おれらはこっからスタートなんや… 今までためた音楽魂をはきだしたる! おれ自身のため、遥ちゃんのためにもや!
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