1話目: 春秋の想い

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彼は私の持ってきた商品をレジに通す。 私はこの名字には見覚えがあった。 高校2年生のころ、同じクラスに同じ名字の人がいた。 秋風 翔 (アキカゼ カケル)くん コンビニの秋風さんとは違って眼鏡をかけ、短髪だった。 秋風さんは、眼鏡はかけていなく、髪は男の人にしては少し長い。 「450円です。」 澄んだ声がして、私はハッとしてお金を出した。 「450円ちょうどお預かりします。」 秋風さんは商品とレシートをわたしてにっこりと笑った。
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