転校

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「すみません、先生。ちょっと困るんですが……」 大神君と呼ばれた彼が立ち上がって困惑した表情を浮かべた。 先生は、訝しげな顔をするが、すぐに納得する。 「あ、そうか。そうだったわね。でも他に席が無いから少しの間、我慢してくれる、大神君?」 「…………わかりました」 先生の懇願に諦めたような彼。 ? 意味不明な会話を聞きながら、みことが彼の隣に行くと、うろたえて遠ざかろうとする。 「姫乃です。よろしくお願いします……? どうかしました?」 隣の席に着き、彼の方を向き不思議そうに尋ねる。 「いや、何でもないけど……ち、近づかないでくれるかな……あ、自分は大神 良(おおがみりょう)と言います」
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