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休み時間になると、前の席の女子が振り返って声をかけてきた。
「私、一藤木 遙(いっとうぎはるか)よろしくね。
クラス委員をしてるから、わからないことが
あったら、何でもきいてね」
遙は意思の強そうなショートカットの美人だが、少し冷たい感じがした。
「大神君!あなたも軟弱なこと言ってないで、
ちゃんと転校生の面倒をみるのよ。……ちゃんと、きいてる?」
「ああ……」
彼が生返事で答えると、遙の目の色が変わった。
「大神君!!」
ガラッ
教室の戸が開かれた。
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