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「とりあえず、何か服ないか?」
スルーですよ。
私のお礼、スルーですよ。
華麗にスルーですよ。
「元彼の服しかないですよ。嫌味ですか?」
二階堂ってこんな性格なの?
何か、ものすごく面倒いぞ。
仕事中のクールな面は一切ない。
着替えると言って勝手にまとめた荷物をあさろうとするから、仕方なく部屋着にしてた服を渡す。
服を受け取ると目の前で服を脱ぎだしたので、慌てて脱衣場に促した。
いや、本当めんどくさいんですけど。
酒癖悪いのか?
そんな話一度たりとも聞いたことなかっただけに、今日の二階堂の行動は何から何まで理解不能だ。
脱衣所の扉が開いて、開口一番。
「お前の彼氏は足が短かったのか?」
着替えて出て来た二階堂の姿は・・・
ズボンの裾がくるぶしより少し上に来ていてお世辞にもカッコイイ姿ではなく・・・
思いっきり爆笑してやった。
「笑うならお前の元彼の足の短さを笑え」
笑われたことが気に入らないのかそう屁理屈を言った後、似合わない桃の缶チューハイを一気に流し込んだ。
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