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私は昨日の公園に戻って来ていた。
あのままナオキの家に居たら、迷惑がかかるから。
……ほら、来た。
「貴女、鬼憑きね」
「……誰?」
現れたのは私と同じ位の年に見える女の子。
「私はカンナ。死にたく無ければ抗いなさい!」
不意に、カンナの周囲が輝き出す。
光はカンナの右手へと収束する。
拳を引き突き出す動きと共に、先行が放たれる。
紙一重で転がって回避する。
「カンナ……ね。」
顔を上げると、カンナは既に第2射目を構えていた。
逃げなきゃ……。
私は、わき目もふらずに公園の出口へと走り出した。
無様に転げながら、私は逃げる。
もう少しで、公園を出れる。
そうすれば、人も沢山居るだろうから、むやみに攻撃も出来ないだろう。
私の身体が公園を出ようとしたその時、私は衝撃と共に弾き返された。
「結界を張っているのに出られる訳無いじゃない、私は力を出せと言ってるの」
すぐ目の前で拳が引かれる。
嗚呼、殺されるんだ……私。
思わず、強く目を瞑った。
「生きる事を諦めたから、貴女は殺されるんだ」
その時
「待ちやがれぇえええ!!」
聞き覚えのある声が聞こえた。
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