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椎名直樹は走っていた。
何かに引き寄せられるかのように向かった先は、昨日の公園だった。
公園に入る瞬間、顔に何かが引っかかった気がして、何気なく振り払う。
そうしたら突然、視界が変化した。
昨日の女の子に知らない女の子が拳を振り上げている。
彼女が危ない!。
「待ちやがれぇえええ!!」
思わず叫んでいた。
ブン投げた携帯が知らない女の子にジャストヒット。
その隙に、昨日の女の子に駆け寄る。
「……どうして」
「お前は危なっかしいからな」
頭を押さえている女の子に向き直る。
「これは一体、どういう事何だ?」
「……イレギュラーか」
「質問に答えろ!」
強めに言うと、知らない女の子は強気に言い返してきた。
「生きる事を諦めた時点で殺してあげた方が、鬼憑きに取って幸せなのよ」
「知るか、そもそも鬼憑きって何だ?」
「……知らないの?」
「ああ、全く」
何とも優しく説明をしてもらったとさ。
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