②鬼籍

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椎名直樹は走っていた。 何かに引き寄せられるかのように向かった先は、昨日の公園だった。 公園に入る瞬間、顔に何かが引っかかった気がして、何気なく振り払う。 そうしたら突然、視界が変化した。 昨日の女の子に知らない女の子が拳を振り上げている。 彼女が危ない!。 「待ちやがれぇえええ!!」 思わず叫んでいた。 ブン投げた携帯が知らない女の子にジャストヒット。 その隙に、昨日の女の子に駆け寄る。 「……どうして」 「お前は危なっかしいからな」 頭を押さえている女の子に向き直る。 「これは一体、どういう事何だ?」 「……イレギュラーか」 「質問に答えろ!」 強めに言うと、知らない女の子は強気に言い返してきた。 「生きる事を諦めた時点で殺してあげた方が、鬼憑きに取って幸せなのよ」 「知るか、そもそも鬼憑きって何だ?」 「……知らないの?」 「ああ、全く」 何とも優しく説明をしてもらったとさ。
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