①唐突な始まり

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「っ!目眩か?」 そう言って頭を押さえた椎名直樹を、私は驚きと共に見つめる。 「どうしたよ?」 「本当は、余りの激痛に気を失って、起きたら全部忘れてるはずだった」 「もしかして俺、相当嫌われてる?」 「ちがう、精神干渉は対象に激痛が伴う、それだけ」 「それ酷くないか?」 「仕方ない」 椎名直樹はまたもや衝撃的な告白に、多少なりとも顔を引きつらせつつも、質問を続ける。 「帰る家は?」 「……ない」 「じゃあ、家来る?」 「……良いの?」 「親は旅行行ってるし」 「きゃっ、襲われちゃう」 「誰が!?誰を!?」 「ナオキが私を」 「襲わない!!」 そして、椎名直樹と私は公園を後にした。
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