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「っ!目眩か?」
そう言って頭を押さえた椎名直樹を、私は驚きと共に見つめる。
「どうしたよ?」
「本当は、余りの激痛に気を失って、起きたら全部忘れてるはずだった」
「もしかして俺、相当嫌われてる?」
「ちがう、精神干渉は対象に激痛が伴う、それだけ」
「それ酷くないか?」
「仕方ない」
椎名直樹はまたもや衝撃的な告白に、多少なりとも顔を引きつらせつつも、質問を続ける。
「帰る家は?」
「……ない」
「じゃあ、家来る?」
「……良いの?」
「親は旅行行ってるし」
「きゃっ、襲われちゃう」
「誰が!?誰を!?」
「ナオキが私を」
「襲わない!!」
そして、椎名直樹と私は公園を後にした。
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