選ばれた主人公

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けどその時は…二人仲がよかったような…。 家が遠かったから、俺は違う幼稚園に通っていたみたいだし、そのあと県外に引っ越したから…。 因みに今はこの学園の寮から通う形になってる。 …それもあってすごい人気があるんだよな、この学園。 そう考えたら、俺めっちゃ世話になってるじゃん…理事長にあとで挨拶でもしとこ。 …ん?理事長っていつもいるのかな?   とんとん。 教室の机で生徒手帳とにらめっこしている俺の肩を誰かが叩く。 けど、自分の世界に入っていた俺はまったく気付かない。 とんとん。 また叩かれる。少し力が強くなった。 しかし、気付かない。 「…いなかったらどうするかな、」 「君が有良翔太くん?」 誰かが名前を呼んだ。 しかし、気付かない。 「…まぁその時はその時か。いたときにしよう、うん。」 「…あーりーよーしーくーんーでーすーかー?」 耳元で大きい声で言われてやっと俺は存在に気付いた。 「…あ?そだけど今忙しいから」 そう言って声の方を見たら、カワイイ系の男の子と、綺麗な青色の髪をした男が立っていた。 周りの視線も二人に釘付けだ。
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