漆黒

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そして最大の苦…それは夜だ 本当かどうかはわからないが、はるかの慕っている先生の話によれば 夜は月の引力の関係で思考回路がマイナスになってしまうらしい とにかく 負の感情が全てこみあげてくる… としか表しようがない、何とも言えない苦しみが毎晩襲うのだ 怖くて怖くて 不安で不安で 孤独で孤独で イヤでイヤで 苦しくて苦しくて 悲しくて悲しくて 悔しくて悔しくて 虚しくて虚しくて 苛々して苛々して … とにかく表しようがないのだ そして足元から膝上、ひどい時は背中までむずむずとした痒さが体中を襲う かいてもかいても皮膚的な痒さじゃないので肌に傷がつくだけで、痒さは消えない そしてパニックに陥る 壁に体当たりし 壁に頭突きし 自分の腹を殴り 自分の顔をビンタし 左腕をぐちゃぐちゃ切り ベッドをメッタ斬りにし こぶしの皮が剥けるほど壁や電化製品を殴る 今この小説を書いている今も抑えるのにちょっとした工夫をしている… 逆さまになり、頭で体を支えたまま小説を書いています…笑 今は薬で何とか抑えていますが、あと1~2時間とたたないうちに薬の効き目が切れ、また過食に走ってしまうのでしょう "わたしはにんげんなのでしょうか" "おまえはにんげんか" と頭の中で自分の声がします 昼の太陽が嫌い 朝の騒がしさも嫌い …でも夜は怖いから一番嫌い 人生は嫌い 嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い… いくら食べても、いくら暴れてもその思いは消えない… 夜が終わらない限り いや、例え今夜が終わってもまた明日も夜は来る そう思うと、心臓が鉛のように重い… 重い…
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